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zoom RSS Honesty(1978)/The Great Pritender(1956)

<<   作成日時 : 2017/06/17 13:04   >>

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画像『カバーと元歌』、1985年頃発売になった日本盤の『The Soundtrack of American Graffiti』(1973)を、レコード店やレコード制作もやっている長門芳郎さんの解説、ちょっと蛇足の僕の注釈付きで、A面の1曲目から順番にリクエストしているんだけど、次は2枚組の1枚目、B面の最後。

Sideー2
11.グレイト・プリテンダー・・・プラターズ

「オンリー・ユー」のデビュー・ヒットを出した1955年春にリリースされ、翌56年2月に見事、全米1位に輝いたヒット曲。
プラターズはトニー・ウィリアムズを中心に紅一点のゾラ・テイラーを含む5人編成の黒人コーラス・グループ。
その後、トニーに替ってソニー・ターナー、ゾラに替ってサンドラ・ドーンが加わるなど何度もメンバー・チェンジを行ないながらも、マーキュリー、ミュージコー・レコードから数多くのヒット曲を出した。
(長門 芳郎)

嘘つきについて歌った曲は沢山あって、これまでも結構リクエストしてきたと思う。
”I”、”Me”のことを嘘つきだと歌ってる曲。
”You"のことを嘘つきだと歌ってる曲。
”He”のことを嘘つきだと歌ってる曲。
”She”のことを嘘つきだと歌ってる曲。
”They”のことを嘘つきだと歌ってる曲。
本当は嘘って意味はない曲。
男性の嘘、女性の嘘。

画像「ジェームス・ディーンは、おまえの罪を背負って死んだ」は、やはり意味を持っていた。
そして、今でも、持っている。
おまえの罪とは、アイゼンハワーがゴルフをしているあいだにもうひとつ戦争がなぜかおこらない、という幸運のなかで、なにものにも目覚めなかった罪なのだ。
目覚めるきっかけは、いくらでもあったのに。

たとえば−−。
メンフィスの七月。暑い夜に、十六歳の高校生アン・ボウリヌは、自室の窓をみんな閉めきって、なるべく動かないようにしていた。
学校の予習をやりながら、ラジオを聞いていたのだ。
彼女は、自分のすぐうしろの本棚に置いたラジオの音を、大きくするのが好きだった。
音が外に聞こえたりすると父親がうるさいので、暑いのをがまんして窓をみんな閉めていたのだ。

聞きつづけていたレコード番組で、ある曲がかかったとき、ほんの一瞬、彼女は、それまでとおなじ状態で、聞きながしていた。
だが、すぐに、彼女は、消しゴムのついた鉛筆を尻で、あけていた英語の教科書を軽く叩くのをやめた。
それどころではなくなったのだ。

画像彼女は、鉛筆をデスクの上に置き、次に自分の両手を平たくデスクの端に突き、立ちあがる寸前のような姿勢をとった。
頭のうしろで、ラジオが、音を彼女に送りつづけた。
聞いたことのある歌だった。
うたい方やビートは、まるっきりちがうのだが、歌詞には、覚えがあった。
よくラジオで聞く、カントリー・アンド・ウエスタンの、古い曲のようだった。
曲名を思い出そうとしたのだが、記憶はよみがえらなかった。

あっというまに、曲は終わった。
彼女は、まっ青になっていた。
放心したように半開きになった口で何かを言っていたのだが、声にはならなかった。
彼女は、立ちあがった。
本棚のラジオをデスクにおろした。
どこへでも持っていけるよう、彼女はいつもラジオは電池で聞いていた。
ラジオを見つめながら、彼女は、みじかい感嘆の言葉を、心の底から驚嘆した人の低い声で、吐き出した。

ラジオを右手にさげて彼女は部屋をとび出し、父親がいつも車のキーを置いている居間の電気スタンドの横のテーブルまで走り、車のキーをつかみ、母親が台所にるので、正面玄関のドアとスクリーン・ドアを蹴りあげ、ポーチをかけ降り、ガレージに走った。
車の運転席に入ると、彼女はベンチシートのとなりにラジオを置き、音量をいちだんと大きくした。

画像車をバックさせ、急いでいたからうしろ半分を芝生に乗りあげ、ステアリングをフル・ロックさせて車をドライブウェイの外に向けると、かまわずにアクセルを踏みこんだ。

聞いている番組がどこの放送局から送られているのか、彼女は知っていた。
WHBQ局なら、いつもその建物を見ている。
彼女は、車でそこに向かおうとしたのだ。
さっき聞いたあのレコードを、もう一度かけてくれるように頼むためだった。

車で走っているあいだに、奇跡がおきた。
DJのデューイー・フィリップスが「さきほどかけたレコードをまたかけます。リクエストしてくる人がたくさんいるからです」と言ったのだ。
そして、さっきの曲が、またラジオから流れた。
彼女は車を歩道に寄せてとめ、ステアリングを両手で握りしめたまま、じっと聞いていた。
とおりかかったパトロール・カーの警官が、心配して車から降りてきてくれた。
いま聞いていた曲がきっとまたかかるから、それまでここに車をとめてラジオを聞いてもいいか、と彼女は警官に言った。
レコード番組をラジオで聞いていてそのなかの一曲に彼女がたいへん感動しているのだ、という事実を警官に納得させるのにすこし手間がかかった。

画像車のなかにすわったまま、彼女は、三時間のレコード番組を聞き終わった。
あの曲は、都合、七回かかった。
へとへとになって車で自宅へ帰る途中、彼女は、自分が今夜なにかに目覚めたことを知り、再び感動していた。
なにに目覚めたのかは、自分でもわからなかったのだが。

(『ぼくはプレスリーが大好き』:昭和四九年。角川文庫/片岡義男)

リクエストは、昨日、7週間ぶりくらいのロックバーでリクエストした、Honesty/『52nd Street』(1978)/『ビリー・ザ・ベスト』(1985)−Billy Joel

元歌は、これはちょっと違うかな?ザ・バンドが、リー・ドーシーの「ホリー・カウ」なんかと一緒にカバーしたり、フレディ・マーキュリーがシングルにしたりした、「僕は大ウソつきだ」って歌。

(注1)仏教では、人を救うため、人を悟りへと導くために当面の嘘をつく、という方法がある。仏教国である日本では「嘘も方便」ということわざもあり、人を救うためということならばおおらかに許そうとすることがある。 イギリス等では、他人を喜ばせるための嘘は「white lie(良い嘘)」とする 。

(注2)僕は、政治家や立候補者の嘘は、許容しない。

(注3)へんな決まり方をした共謀罪法案については、経済情勢や政治情勢以上に、文化、国民的傾向といったものの影響が無視できない、第二次世界大戦では非民主的な数々の悲劇を生んだ国では、一般の人たちの間に密告や冤罪、誹謗中傷が広がるのではないかと、悲観している。

(注4)「暴力をア・プリオリな根拠に基づいて排除することはできない」(ラインホルド・ニーバー:Reinhold Niebuhr, 1892年6月21日 - 1971年6月1日)

画像


20170707 Friday =10th Anniversary
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の投票は、締め切りまでにもう一回くらい行けるだろうと、出してこなかった。

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