Smoke On The Water/Hush('68)('72)('73)('81)('97)

画像21枚目/108枚も高校生の時に同級生のTが買ったやつだから、1972年の発売の10年後、1982年頃。
これは借りなかったのは「スモーク・オン・ザ・ウォーター」とか何曲かはカセットテープ(エア・チェックだけど)で持っていて、高校生の頃はいわゆるハード・ロックはあまり聞かなかったからかな。

中学校は2年生から新設校(分校)で、2年生が二クラス、1年生が三クラスで、3年生は元の中学に残って、なし。
教師も数が少なくて、美術は理科か技術の先生が掛け持ちでやったんだと思うけど、エッチングというのをやった。
もちろん14才とか15才の男女が普通の教室より少し広い美術室でH(エッチ)・ingっていうことではなくて、銅板を針で削ったりノミで凹ませたりして、化学薬品で腐食加工して作るプレート。
Etching:エッチング。

先輩の作った見本はなくて、先生も掛け持ちだったので、題材は風景とか人物とか、なんでも好きなのでいいよってことで、僕は、漫画雑誌の通信販売か何かに載っていたポスターから、(当時はレインボウかな?)ギターを弾くリッチー・ブラックモアにした。

画像1991年か、1992年になってからかもしれないけど、職場の先輩と初めてCommon Stock(1991-1999)に行った時に、Yさんがリクエストしたのが、”Highway Star”。

Common Stock(1991-1999)ではほとんど喋ったことがなかったけど、upset the apple-cart(2007- )では会えばご挨拶をしたリ、お話をさせてもらうようになったAkichan! さんから借りて読んだ『Between A Rock And A Hard Place』(「冷酷組織の真実  ザ・インサイド・ストーリー・オブ・ディープ・パープル&レインボー 」(2008)は、ちょっと政治的な感じだけど、とても面白かった。

もちろん、政治と言っても、
「国を治める活動」という意味での政治ではなくて、
「権力を使って集団を動かしたり、権力を得たり、保ったりする、現象。かけひき」という意味の政治。

かっこいい写真がふんだんにあるというわけでもないから、多分女性にとってはそんなに面白くなくて、男性にとって面白い、ということだと思う。

画像二つ折りになった『Machine Head』(1972)のジャケットの内側は沢山の写真が並んでいて、「ホテルの廊下で録音された」ということだけは知っていたのだけどどういうことかよく分からなかった録音の状況は、その本にも載っていた。

今はうちにあるTが買ったレコードは輸入盤で解説も何もないので、ギター雑誌の記事から。

蛇足の解説付き、出来る限りの直訳で。

ローリング・ストーンズが持っていた録音機器を詰め込んだ大型トレーラーを借りていて、雪の中に置いてたんだ。
最初はスイスのモントルーのカジノのステージで録音するつもりだったんだ。ライブ形式でね。
でも、フランク・ザッパとマザーズがやってる最中のあの事故さ。
ホテルから湖の向こうに上がる煙を見て、ロジャー・グローバーだったかが水の上の煙って詩を思いついた。

画像録音は一度山小屋みたいなところを紹介されて、それから空き部屋になっているホテルに移った。
ストーンズやツェッペリンも使った大型トレーラーは、雪の中に置いてたんだ。
廊下の2つのドアを通して部屋に、バスルームを通して別の部屋にって具合にケーブルを渡した。
ベランダの窓から出して、バルコニーに沿って100フィート(30メートル)渡らせて、別の寝室から元のところにつなぐ。
それからその部屋の風呂場から別の廊下に進んで、大理石の階段を下りて、玄関の間。
正面玄関から中庭を横切って、大型トレーラーの後部の階段を上るって具合さ。

でも、そうやって自分達で機材を組み立てることが、なんらかの自主性に繋がったと思うね。
大型トレーラーを管理してたストーンズのイアン・スチュワートは、ツェッペリンでは一緒に居て、「ロックン・ロール」にピアノで参加したみたいだけど、雪に囲まれたスイスには来なかったしね。

画像一旦、録音を終えると、それが完璧なテイクではないと思っても、うん、それで十分だってなもんさ。
もう一度最初から、なんて気にはとてもなれなかったよ」

(リッチー・ブラックモア。2008年10月21日。ギターワールド社記事他より)

”Smoke On The Water”は、無数に近い日本の少年たちにエレキ・ギターを持たせるきっかけになったと思うけど、もちろん、それを狙って作られた曲ではない。

高校三年生の文化祭の出演バンドを決めるオーディションのテープを聴かせてもらったら、落選したいっこ下の学年のバンドが”Smoke On The Water”をやっていた。

みんな弾きたがった、あのリフ。

でも、ドラムはうまいなって思ったけど、ギターはたどたどしく楽譜を見ながら弾いてる感じで全然ダメだった。

審査員だった県の吹奏楽連盟の役員もやっていた音楽の教師のコメントもテープに録音されていて、「第一位は、これは文句なしです。演奏力は群を抜いています」と、ヴァン・ヘイレンジャパメタをやったラグビー部のMのバンドを選出した。

画像20枚目/108枚のキャロル・キングは僕も聴かなかったし、他に聴いてる奴なんかいなかった。
女の子は聴いていたのかも知れないけど、誰もキャロル・キングのことを文集に書いたりはしなかったな。

ちょっと、そのころよく読んでいた本から。
その時から見ても10年以上前、1970年に書かれたものだけど。

*******

男の側からみたカントリー・ソングの世界には、つきつめるとはっきりしたテーマが、ほとんどいつもあるように思えてならない。
男が、とにかくひとりになりたい、という、制御することのほぼ不可能で、本能的な衝動なのだ。
この、ひとりになりたい、という衝動は、一九七〇年に向かうほど強烈に、カントリー・ソングの詞のなかにあらわれている。
一九六〇年代も終りにちかいアメリカのなかに生きていると、いつのまにかこのような衝動が身についてきて、それが作詞、特にカントリー・ソングのなかにあらわれたとなると、やはりこれはみのがすわけにはいかないのだ。

画像一九六九年にボビー・ボンドが詞を書き、ジョージ・ハミルトン四世がうたってヒットした『デンヴァーに帰る』という歌。
日本語訳では『なつかしのデンヴァー』となっている。
なつかしの、ときたらこれは恋の歌だと思ったらまちがいで、妻を自分からすてた男がひとりでデンヴァーに帰ってゆく、したたかな歌なのだ。
(略)

妻がいやになったとか、ただ単に阻害された男の歌ではなく、これは基本的な疑問の歌なのだ。
都会でつくられたカントリー・ソングは、恋や愛に破れた男性がそれを嘆く歌がほとんどだと思われていた。
一見、たしかにそのとおりなのだが、よく聞くと、カントリー・ソングのなかの男性たちは、女性を失って、ほっとしている感じなのだ。
悲しい、せつない、キミのことは忘れない、などといいながら、心の底では、男ひとりになれた解放感や自由をよろこんでいるふしがある。

画像というよりも、そんなことよりはるかに深いところにあるよろこび、たとえば妻と家庭をもって子供をつくり、あかるい明日を信じて社会のルールを守りながら、がんじがらめになりつつ、他人が定めた価値の世界のなかで自分を失っていく生活すべてをご破算にして、自分をとりもどすよろこび、そのようなものを、失恋にカモフラージュさせてうたっているような気がしてならない。
男性が自分を取り戻す第一のきっかけは女性にふられることであり、ふられてはじめて、他人や社会とのあらゆるつながりを断ち切って「個」に回帰することができるのだ。
(略)
(略)
(略)
カントリー・ソングの「真実」とは、詞のなかにうたわれている写実主義的な手法による現実の点景描写ではなく、聴く人が詞に対して持つ同化作用をいうのだ。
真実の名のもとに、一種のまぼろしが、そこではうたわれている。
聞く人が、詞のなかのどこかに、自分と同化できる部分をみつけだすことができれば、その歌は「真実」をうたったことになる。
ひとつのカントリー・ミュージックは唯一の「真実」をうたっているのではなく、無数にちかい人々による同化の可能性をうたっている。

『ぼくはプレスリーが大好き』:片岡義男(昭和49年3月10日初版、昭和56年1月30日第七刷:角川文庫)

画像リクエストは、”Smoke On The Water”。
エレクトリック・ベース・ギターの「入り」が最高。

カバーと元歌は、

デビュー・アルバムに入った、ビートルズのカバー”Help!”。ヴァニラ・ファッジの真似みたいだけど、

Help!/『Shades Of Deep Purple』(1968)-Deep Purple

ちょっと”A Day In The Life ”のメロディーも出てくるので、聴きたくなった元歌のビートルズも、

Help!(1965)The Beatles

”Hush”の元歌、ジョー・サウスが作った、

Hush(1967)-Billy Joe Royal

ビリー・ジョー・ローヤルをカバーしたっていうよりは、やっぱり、ディープ・パープルのカバーだと思う。あ、終わり方が、

Hush(1997)-Kula Shaker

「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のリフは、ベートーベンの5番「運命」の引用っていう説もあるようだけど、9番「合唱」(歓喜の歌)のカバーの、

Difficult To Cure(1981)Rainbow

大型トレーラーの録音ではないけど、思いのほか演奏、録音が良くて、日本限定の発売だったのを他の国でも発売。オーバーダビングがなくて、最高のライブ盤とも言われるアルバムから。
手拍子を盆踊りのノリの1拍目と3拍目から、リッチーが2拍目と4拍目に調節するのが面白い、

Smoke On The Water(1973)-Deep Purple

7曲、リクエスト。

upset the apple-cart(2007- )へのリクエスト(2677,2678,2679,2680,2681,2682,2683)
コモン・ストック(1991-1999)へのリクエスト(2691,2692,2693,2694,2695,2696,2697)

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